「どうして自分の作品集を作るんじゃなくて、人の作品を公募して冊子作成・展示会までやるの?」
「本業の仕事や家族との時間があって忙しいはずなのに、どうしてそんなことするの?」
「結局、この企画ってなにをしたいの?」
いろいろなことを聞かれるのですが、自分たちなりに信じて動いている核心があります。
タビノコトバを企画する理由はいくつもあって、今回はその中から大きな5つの理由を紹介します。
Contents
【作品を創る喜びを感じてほしい】
旅をしている時は、そこで見たものや聞いた音などの新しい刺激を体全体で受け止めることに精一杯。
そこでなにを感じ、なにを大切にしたいと思い、なにを生活で取り入れていきたいのか。
旅の間に感じたはずのそんな感覚を、日常の生活に戻った途端に忘れてしまうことってないだろうか?
そんな過ぎ去っていく感覚を、書き記してみてほしい。
「旅の文章を書くことで、あなたの旅はいつしか特別な旅になる」
自己と向き合い、自分の心の声を文章にしたことがある人ならば、きっとわかると思う。
それは、とても億劫で根気のいる作業だ。
だけど、どうだろう?
忙しい毎日を生きている中で、そんなに自己と対話をしたことがあるだろうか。
なにげなく通り過ぎていってしまう旅を、もう一度ふと立ち止まって見渡してほしい。
自分がなにに喜んだのか、なにを大切に生きたいと思ったのか、なにが心に残ったのか。
答えはいつも、自分の中にある。
それを作品にできた時、あなたの旅はいつしか特別な旅へと変化する。
そんな経験をしてみてほしく、僕はタビノコトバを企画した。
【冊子や展示会などで発表する楽しさを体験してほしい】
このサイトの読者の中でSNSのアカウントや自分のブログを持っている人は少なくないかと思う。
それらは自分が撮った写真や書いた文字を、手軽に発表できる素晴らしいツールだ。
だが、自分の書いた作品が冊子となって見ず知らずの人が目の前で読んでいる時のドキドキや、展示会に足を運んでくれた人が自分の作品の前に立っている時の裸を見られたような居心地の悪さは、体験してみないとわからないと思う。
それはもう、なんともいえない幸福な時間なのだ。
自分の内面を見られていることへの恥ずかしさと、期待。
自分の作品が鎌倉のギャラリーで展示される。
多くの人が、そんな機会もなく人生を過ごしていくと思う。
そんな経験をしてみてほしく、僕はタビノコトバを企画した。
【統一感のある作品を読んで旅の情緒を感じてほしい】
第1回タビノコトバでは“旅の偶発的な出会い”をテーマに、107作品の応募があった。
応募された文章は、エッセイ・旅行記・詩・手紙など形態は様々だった。
多種多様な作品を、1つの形にまとめる。
読後に旅の余韻が残るような、そんなじんわりとした冊子にしたい。
旅情を感じるような美しい写真を添えて、文章を掲載した。
まるでタビノコトバという映画のパンフレットのような、そんな冊子
第1回タビノコトバの掲載作家の方が、冊子を手にとってこんな言葉を残してくれた。
この冊子を読めば、1つの映画を見終わった後のような読後感をきっと味わえる。
だれかの旅は、いつかの私たちの旅である。
誰かとこの冊子について語り合ってほしい。
そんな経験をしてみてほしく、僕はタビノコトバを企画した。
【同じ楽しさを共有できる人と出会いたい】
旅をしている時に出会った人には、どういうわけか心を開くことがある。
滞在先で、飲み屋で、公園で。
どうして出会ったばかりの人にこんな話をしているだろうと不思議になるような深い話をした経験はないだろうか?
普段なら絶対言わないような心の内を開放し、自分でも驚くほどに素直になれる瞬間。
旅をしている時には、そんな瞬間がふいに訪れる。
ここにいたんだ、という感覚
旅が好きな人
文章を書くことが好きな人
それらを安心して語らい合いたい人
仕事や学校を往復しているだけでは出会わないような人たち。
同じことが好きで、同じ場所に行ったことがあって、同じ感覚を語れる人。
環境は、人を開放する。
好きなことが同じというただそれだけの共通点を持つ人に出会えた時、ここにいたんだという安心感があなたの心を軽くする。
タビノコトバでは、人と出会える場づくりとして展示会やイベントを開きたい。
そんな経験をしてみてほしく、僕はタビノコトバを企画した。
【続けることの価値を信じている】
僕には13年続けている習慣がある。
本を読み、それらをエクセルに記録し、好きな文章をノートに書き写すという習慣だ。
昨年、その積み上げた数字は1000冊を越え、好きな文章ばかりが記されたノートは2冊目の半ばを迎えた。
第1回タビノコトバを企画したときに、2回・3回と続くような企画にしようと話し合った。
採用された作家さんの嬉しそうな表情、クラウドファンディングで支援してくださった方の期待、展示会に足を運んでくれた人たち。
30代・40代・50代と続けていけば文章や写真を選ぶ感覚も変化していって、完成する作品の変化が心の変化を表してくると思う
第1回で多大な支援をしてくださった女性の言葉が、今も僕の頭の中を巡っている。
作品がどう変遷していくのか。変わるものと、変わらないもの。
それらを見つめていける楽しみがある。
本業の仕事がありながら、多くの人々を巻き込んで続けていくことは正直エネルギーが必要だ。
だけど、僕たちはこの企画を続けていく。
続けていくことで作家が増え、冊子を手にする人が増え、楽しみを共有できる機会が増えるていく。
そんな経験を共有したく、僕はタビノコトバを企画した。
だから僕らはタビノコトバを企画する
タビノコトバを企画する理由がわかって頂けただろうか?
楽しいことを共有したい、表現する人を応援したい、旅の余韻を感じられる冊子を届けたい。
あなたのタビノコトバを聞かせてほしい。
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