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はじめの一歩を後押ししたい
第2回タビノコトバでは、「作家が発表できる機会をつくる」という命題のもと、10の文章作品と、4の写真作品を本に掲載することにした。
本を作成しようと思ったとき、自分だけの作品をつくることはとても簡単だと気づいた。
自分の思ったように書き、思ったようにデザインし、思った紙を選ぶだけ。
でも、僕らがやる必要があることは、それではなかった。
本をつくるスキル、展示会を開くスキルを活かして、はじめの一歩を後押ししたい。
大げさに言うと、そんな気持ちが湧いてきた。
作品を創造したいと願っている人の気持ちは、とても理解できる。
僕もそうだったから。
作品を創りたいと願って手を挙げてくれた人に、僕はチャンスを創りたい。
そうして創り上げた喜びを、苦労を、いろいろな人に見てもらう機会を通して、もっと書きたいと思ってほしい。
未来に向けたはじめの一歩を後押ししたい。
だから僕は、ただ本を作るだけの企画にはしたくなかった。
タビノコトバが、ただ本を作るだけでなく、
展示会を開き、作家やスタッフが出会い、いろいろなことを話し合う場を設けているのには、そういう理由がある。
よりよい作品を完成させる
採用された10名の文章作品は、本になり、展示会で展示される。
それはつまり、自分だけの作品から、人に見てもらう作品になるということである。
作家の視点だけの作品は拡がりが少なく、客観的な視点を伝えることで作品を更に高いものに仕上げていく。
今回、採用された10名の作家全員と担当者が電話で会話をした。
作家がこの作品で表現したかったこと
スタッフの感想や意見
修正や加筆したほうがいいと思うポイント
そんなことを話した。
採用された作品から、平均して3回ほど校正し、作品をブラッシュアップしていく。
作家の意見を聞き、
それをもとにスタッフが修正案を返し、
その修正案をもとに作家が考え、書き加える。
そうやって手間と時間をかけて、作品は仕上がっていく。
タビノコトバは、そうやって手間と時間をかけて作られていく本です。
ぜひ、手にとって読んでみてほしいですね。
[…] 【校正作業】採用者とのやりとりを通して作品を完成させる […]